情報労連は、2025平和四行動のスタートとなる「2025沖縄ピースすて~じ」を6月23日(月)~25日(水)に開催し、全国各地から108人の組合員・退職者と沖縄県協議会現地スタッフ、全国からの支援スタッフ43人の合計151人が結集した。
また、連合が主催する「連合2025平和オキナワ集会」にも参加し、一連の平和行動を展開した。
退職者の会からは、和歌山支部協・出口次長、岡山支部協・掛野次長、宮崎支部協・近藤事務局長、中央協から川辺会長が参加し、全ての行動を元気よく全うした。
1日目・23日
1.
初日(23日)は15時から「連合2025平和オキナワ集会」に参加した。集会の第一部では、屋良朝博衆議院議員から「新たな安全保障を目指して」と題する基調講演が、第二部では平和式典が行われた。式典の冒頭、連合 清水事務局長は主催者代表あいさつとして「平和で安定した社会を築くには外交努力を積み重ね、国や自治体が地域住民に対し説明責任を果たすことが極めて重要だが、それらが十分になされていないことが問題である」「政府に対して、地域の想いに心を寄せる努力、諸外国との外交交渉を強く求める」と述べた。
次いで、地元あいさつを連合沖縄 仲宗根会長が、来賓挨拶を沖縄県・大城副知事がそれぞれ述べた。さらに、連合広島・大野会長へのピースリレーが行われ、式典の最後には在日米軍基地の整理・縮小、日米地位協定の抜本的見直し等を政府に求めるとともに、恒久平和の実現のため運動を続ける決意として「沖縄からの平和アピール」を参加者全員で確認し、閉会した。
2.
その後「2025沖縄ピースすて~じ」の結団式を実施した。
開会にあたり、主催者を代表し安藤中央執行委員長は「米軍基地の整理・縮小が進まないばかりか、新基地建設を強行し、防衛費を増額してまで南西諸島にミサイル等を配備し軍拡を進める政府の姿勢は、断じて許すことはできない」「戦争を起こすのは、権力を握る一部の政治家とそれを後押しする勢力である。我々は平和観を共有できる政治を求めねばならない」と強調した上で、組織内『吉川さおり』への支援を呼びかけるとともに、最後に「今回の戦跡と基地学習を通じ、なぜ沖縄が『命(ぬち)どう宝(命こそ宝)』との想いに至ったのか、ぜひ、皆さんにも知っていただきたい」と述べた。
続いて、現地実行委員会を代表し沖縄県協議長の比嘉実行委員長は「沖縄の歴史と実情を学ぶとともに、次代へ平和のバトンを引き継いでもらいたい」と力強くあいさつした。また、情報労連組織内議員である吉川さおり参議院議員、石橋みちひろ参議院議員が集会に駆けつけ、代表して吉川議員は、「沖縄・日本の平和のために議員の立場から全力で取り組んでいく」との決意を述べた。
最後に、現地実行委員会・桃原事務局長が3日間の行動を提起した後に、支援スタッフのKDDI労働組合・斉藤執行委員が、団結ガンバローを力強く先唱し、結団式を終了した。
2日目・24日
3.
2日目(24日)は、学習行動として、沖縄戦において南風原陸軍病院の分室となり1000人以上の負傷兵がいたとされる糸数アブチラガマ(自然壕)や、沖縄戦の最激戦地となった嘉数高台などを見学し、20万余の尊い命が失われた沖縄戦の実相を学んだ。また、辺野古新基地建設の状況や住宅地に隣接する広大な「普天間基地」「嘉手納基地」を目の当たりにし、今なお沖縄が押し付けられている米軍基地の負担等について理解を深めた。
3日目・25日
4.
行動最終日(25日)は、平和祈念公園内、逓魂之塔での慰霊式、資料館等を巡る学習行動の後に、「解団式」を行い全ての行動を終了した。
慰霊式では、沖縄戦の犠牲となった我々の先輩にあたる旧逓信省職員506柱の御霊をはじめ、亡くなられたすべての方々に全員で黙とうを捧げ、焼香、献花ならびに全国の構成組織から寄せられた千羽鶴の献鶴を行った。
その後、戦跡学習として「平和祈念資料館」「平和の礎」「ひめゆりの塔」「魂魄の塔」を巡り、学びを深めた。午後からは、沖縄国際大学・大学院の前泊博盛教授から「戦後80年~標的の島・沖縄からの警告」と題した講演を受け、南西諸島へのミサイル部隊配備をはじめとする軍拡の実態とそれにより生じるリスク、傍観者的主戦論から当事者的非戦論へ転じる必要性、日米安保条約と日米地位協定の課題について理解を深めた。
5.
行動の締めくくりとなる解団式では、参加者を代表し、谷口羽留香さん(NTT労働組合)、相馬健太さん(通建連合)、浅野祥さん(KDDI労働組合)が本行動を通じて感じた想いや今後に向けた決意等を報告した。続いて、行動のまとめとして、情報労連 小田嶋運動推進局長は、現地実行委員会ならびに支援スタッフに対し感謝と敬意を表するとともに、「平和は決して当たり前のものではない。平和を創り育てるために本行動で知り得たことや感じたことを熱い想いのうちに周囲の人たちに伝えてほしい」と述べた。
最後に、次の平和四行動の開催地へ平和の想いを繋ぐために比嘉実行委員長から広島県協議会 川野議長へピースフラッグを手渡し、支援スタッフのNTT労働組合・日川執行委員の先唱による「創り育てる平和」の実現に向けた力強い団結ガンバローで締めくくり、「2025沖縄ピースすて~じ」の全日程を終了した。
6.
退職者の会は、情報労連・NTT労組と連携し、80年前の沖縄戦の実相、現在に続く辺野古新基地建設をはじめとする現在沖縄で起きている問題を継承・発信し、引き続き、基本政策に掲げる「日米地位協定の抜本的見直し」「在日・在沖米軍基地の整理・縮小」に向けて、粘り強く取り組みを進めていく。


