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NTT労働組合退職者の会

トピックス

2018年8月29日
情報労連第29回長崎平和フォーラム

情報労連第29回長崎平和フォーラムが、8月7日~9日にかけて開催された。

退職者の会中央協議会として、埼玉県支部協小松 実さん、和歌山県支部協深見 邦男さん、鳥取県支部協山田 敏明さん、福岡県支部協吉富 徳男さん、中央協からは、佐々木副会長。その他九州からは福岡・熊本・宮崎支部協の皆さん、大阪支部協よりオブ団。そして長崎支部協の小石会長、畑本事務局長や地元実行委員会を含め27人参加。情報労連全体では約400名がこの長崎平和フォーラムに参加した。

一日目は、参加者全員でフォーラム会場の県立体育館に参集。

冒頭、主産者を代表して、情報労連中央本部柴田書記長は、「7月西日本豪雨で、多くの方が死亡、お悔やみ申し上げるとともに、被災された方々にお見舞い申し上げる。現在、情報労連としてカンパ活動を行っている。昨年、第28回は台風で中止、2年ぶりの開催となった。6日の広島平和式典において、安倍首相は核兵器保有国と非保有国の橋渡しに努めるといいながら、昨年7月に国連で採択された核兵器禁止条約に一言も触れない。この間3年の国会運営、アイキャン事務局長との面会拒否などから、核兵器廃絶に汗をかくとは考えられない。長崎平和式典には、78カ国過去最大の参加は核兵器禁止条約の採択が影響か。被爆体験、語り部の方々も高齢。世界に核兵器が約15,000発。73年前を過去のものとせず、唯一の被爆国を忘れず、二度と過ちを繰り返させないために、フォーラムで多くを学び、核兵器廃絶に先頭になって取り組んでいく。」とあいさつした。

その後、来賓の連合長崎宮崎会長は、「核兵器の恐ろしさ、惨たらしさを知って、核兵器廃絶に向けて具体的な行動を起こしてほしい。今、核兵器は世界に14,450発存在している。2年前から900発減。しかし、高度化、小型化が進んでいる。非人道的な破壊兵器は必要ない。フォーラムに参加し、見たこと聞いたことを拡げてほしい。」とあいさつした。

次に、被爆体験談で原田 美智子さんから以下5点の話があった。

① 爆心地から4kmで、6歳で被爆され、自ら体験や父から聞いた悲惨な状況
② 父や母を原爆症で亡くす
③ 被爆の影響で、自らの体に変化
④ 戦争は絶対してはならない。犠牲になるのは、弱い女性や子供達
⑤ 長崎のことを知ってもらい、地球上から核兵器の廃絶を

被爆者の切実な思いが伝わり、興味深く感銘を受けた。
被爆者も高齢化。語り部も年々少なくなってきている。
微力ではあるが、貴重な体験を今後の活動に生かしていきたい。

二日目の午前中は、遺構巡り。最初に訪れたのは海魂の碑である。我々の先輩が乗船していた日本初の海底ケーブル敷設船「小笠原丸」は、長崎で建造され、昭和20年8月20日、引揚者約1,400人を乗せてサハリン大泊港を出港。21日に稚内に寄港し約900人が下船。新たに約500人を乗せて小樽へ向けて出港したが、22日朝4時、増毛沖で魚雷攻撃を受けて沈没。乗組員57人、引揚者約500人が犠牲となった。

この「小笠原丸」を含む3隻の海底ケーブル敷設船の犠牲者を追悼し、再び戦争を繰り返さない誓いの碑として、NTT-MEマリン長崎事務所内に建立された。
参加者全員で慰霊のために献花を行った。

次に向かったのは、城山国民学校。爆心地より西480メートル。校舎の一部兵器工場に使用され当日は、学校職員32人、三菱職員75人、動員学徒の計151人がいて、131人が死亡した。その校舎の一部が保存されている。
その後、平和祈念像、赤迫トンネル工場跡めぐり、フォーラム会場県立体育館に戻った。

午後からは、「あきらめないで」「フォーザピースオブワールド」等の歌唱指導、上田地元実行委員長あいさつ。構成詩「風化に抗して」と続いた。毎年手を加えた構成詩「風化に抗して」は、地元実行員会、支援スタッフの熱演には、心を打たれた。

続いて会場を移し、「連合2018平和ナガサキ集会」(3,360人)に参加した。冒頭、主催者を代表し、連合相原事務局長は「73年前、8月6日広島に原爆投下、14万余人、9日に長崎に7万4千人の尊い命が奪われた。また、今も被爆で苦しんでいる人がいる。連合は、結成以来毎年6月から9月を平和運動期間と定め、沖縄・広島・長崎・根室とリレーをする運動を進めている。国連は、昨年7月に核兵器禁止条約を採択。連合は、核兵器廃絶を求める立場から賛成。しかし、日本政府は、国際社会の分断を深めるとして不参加と背を向けている。唯一の被爆国として、核保有国と非保有国との橋渡し役と世論喚起を世界に働きかけていく。」とあいさつ。その後、長崎県知事、被爆者の訴えなどの後、若者からメッセージ、高校生平和大使から訴えがあった。

21回となる今年は、長崎県の高校生3人の他、全国から選ばれた計20人が平和大使として、ジュネーブの国連欧州本部に高校生1万人署名簿の手渡し、核兵器廃絶を訴えるスピーチで世界恒久平和を求める被爆地長崎の願いを伝えるなど、これからの活動への熱き想いを感じた。「微力だけと無力でない」この言葉を噛みしめ、これからの活動に期待したい。

三日目は、午前9時から原爆資料館を見学。この日は投下された日、無料開放。
国連グテーレス事務総長や平和祈念式典に参加される方々、一般の人で大変混みあっていた。この資料館は、被爆の惨状を示す写真や資料を収集・展示されている。

その後、10時40分からの被爆後73年全電通労働者原爆被爆死没者慰霊式に参列した。

最初に、主催者代表あいさつ、遺族代表あいさつと続き、11時2分の原爆投下時間にあわせ、全員で黙祷そのご慰霊碑に献花を行い三日間にわたる第29回長崎平和フォーラムを終了した。


長崎平和記念像の前に立つ中央協からの派遣参加者 写真 長崎平和記念像の前に立つ中央協からの派遣参加者
中央協からの派遣者、長崎県支部協、オブ参加者 写真 中央協からの派遣者、長崎県支部協、オブ参加者

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